シャープの新社長に鴻海(ホンハイ)精密工業の副総裁・戴正呉(たい せいご)氏が就任しました。
この戴正呉氏は鴻海の創業者で会長の郭台銘(かく たいめい)氏の側近で日本語が堪能だと言われています。
台湾の鴻海精密工業に買収されたシャープ。
今後どうなってしまうのでしょうか?
戴正呉新社長の経歴とともに調べてみたいと思います。
戴正呉のプロフィール
◎名前:戴 正呉(たい せいご)
◎生年月日:1951年9月3日(64歳)
◎出身地:台湾東部の宜蘭出身
◎学歴:大同工学院(現大同大学)機械学部卒
経歴
大学卒業後、大同に入社。
1986年 鴻海精密工業入社
2001年 董事(とうじ:日本で言う取締役会)代表 就任
2004年 鴻海 副総裁 就任
2016年 シャープ新社長に就任
社内では「鴻海グループの徳川家康」とたたえられている。
郭台銘会長が最も頼りにしている「知恵袋」。
シャープ社長として働くかたわら、鴻海の副総裁も今まで通り続けるそうです。
日本語が堪能で、鴻海在籍時からソニーやパナソニックとの取引を行っていたため、日本に人脈がある。
非常に冷静な方で、鴻海にとって創立以来最大規模の海外投資となった今回のシャープ買収の交渉時も「すべて平常心で、つらいことは何もなかった」と感想を述べています。
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鴻海買収までの道のり
シャープは2009年3月期に1912年の創業以来初の赤字決算に転落しました。
その後も主要事業の不振、堺工場の無駄な稼働などで改善する見込みが見えず、2012年に台湾企業の鴻海と業務提携しました。
その後2016年2月に鴻海に買収され、日本の大手電機メーカーとして初の外資系企業傘下となりました。
今後はどうなる?
郭台銘会長は最短2年でシャープを黒字にすると語っています。
また2016年6月に行われた株主総会で7000人のリストラを発表しました。
当初の話し合いとは違うじゃないかと不満をのぞかせていたシャープ側でしたが、鴻海からすると当然ですよね。
会社が赤字なら経費削減!
それがただ人員削減なだけ!
厳しいですがこれが現実です。
技術を奪われた?
シャープで働いてきた優秀な技術者は鴻海の技術者として今後活躍するでしょう。
またはリストラによって他の企業へ転職するでしょうね。
残った方々には「世界の鴻海」として今まで得てきた技術力を生かしてほしいですね。
最後に
これもすべて過去のシャープの経営陣の責任ですよね。
しかし当時の経営陣は“責任を取る”と言ってやめただけ。
本当に困るのはシャープに入社・残留してしまった社員の方々です。
どこの企業もいつこのような事態に陥るかわからないということを肝に銘じておいた方がいいですね。